スノーピーク様 見学感想レポート

平成29年9月12日に株式会社スノーピーク様へ訪問しました。

今まで本社は潟県三条市にありましたが、新社屋が完成し見附市に移動しました。その新社屋に訪問することができました。

新社屋は入り口から美しく、白を基調とした建物、内装で、窓が少ない割に内側が非常に明るく見えました。

上から見下ろす形で方々製品を作っている職員の皆さんを見ることができました。

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この建物は物作りの工場というより、スノーピークの製品はどの様にして作られているのか、また、スノーピークの製品はどの様に修理されているかを見せる説明のために用意された施設であるようです。「魅せる工場」と言ったところでしょうか。

現在、従業員の内訳として製造に関わる職人という方々は数名しかおらず、実際にはデザイナーが大半を占めているそうです。

そのデザイナーはただ製品を設計するだけではなく、発案からデザイン、設計、完成したものを発表するイベントまで企画するそうです。

(実際の生産はスノーピークの関連会社が担っているのでしょう。「いい会社」研究としては、それら関連会社の状況も知りたいと思います。)

この様にゼロから発案し販売まで1人が担当する一貫生産、担当の方式を取られています。

これは経営者の考え方だそうですが、一つを専門的にやるのではなく従業員は様々なものを担当できるマルチタスク的な能力を求めているそうです。

そもそもスノーピークさんの基本的にキャンプが好きな人でないと務まらないそうで、「キャンプをしない人はこの会社を去ってくれ。」と言う冗談があるくらいです。朝礼で言っているそうです。

キャンプ好き従業員が自分が欲しいものをイメージして設計しデザインし製品化し、キャンプが好きな顧客に対して発案者が伝えていく方法は、顧客へのメッセージ性として強く訴求でき、また顧客からの反応も直接得ることができ、マーケティングの手法として非常に強力であると思います。

この様に直接的な顧客との接点があるため、基本的に口コミのみであるため、広告費が0となっており、他社との競争優位性の一つであると考えられます。社長も従業員もお客様からキャンプに誘われることもあり、非常に大らかな社風を感じます。

また忘れてならないのはこの会社は東証一部上場企業であると言うことです。

上場した理由として他の企業とのコラボレーションする際に信頼を得やすいこと、新しい取り組みをする際の資金として必要な原資を得ることが理由とされています。

訪問したその日も社長と午前中本社で会議していたそうですが、大事な会議は山でやろう、ということで役員は午後から山へキャンプに出かけたそうです。

今回の見学で説明をしてくださった従業員に「趣味を仕事にして、どう感じていますか?」の質問に「無上の喜びです」と答えてくれました。

この会社の従業員はユートピアな状態に見ることができます。

社長も年間200日はキャンプをすると言うキャンプ好きで、そんな社長に従業員は魅せられて付いているのかもしれません。

大らかな社風であるため、どの様な労務管理をされているのか非常に気になったので私は従業員の評価制度について尋ねました。

普通の一般的な評価制度によって目標管理をされ、評価されている様です。

従業員は、基本的には好きなことができて上手くいけば良いが、それがなかなか顧客に受け入れられない場合は大変なのだろうと思いました。

日本の全人口の6%しかキャンプをしないとのことで、6%には十分にスノーピークの存在と商品が行き渡っているとは思いますが、今後、企業が成長していくためには新しいファンを作っていく必要があるため、国内のシェアを増やすには今以上の努力が必要であり、厳しくなっていくのではないかと思います。

私もキャンプはほとんどしないので、まずはお店にスノーピークの製品を見に行って見ようと思いました。

今回は訪問させていただきありがとうございました。

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