平成26年7月18日に七福醸造株式会社様に訪問させていただきました。
訪問の際に工場長を中心とした従業員の皆さんがすぐに挨拶に来られ、とても気持ちの良い笑顔とあいさつをしていただきました。この時点で私は「いい会社だなぁ」と感じました。私はいい会社以外にも見学させていただく期間があり、少しは会社見学の数が増えてきて分かってきたことですが、会社で無理やり挨拶と笑顔を練習させられている顔と雰囲気や、心からの歓迎を表現している従業員の差はとても分かりやすいと思います。接客業を中心として、この差は大きいでしょう。
工場長さんが直接私たちを案内し、説明していただきました。ありがとうございました。
この会社の見学させていただいた工場は「ありがとうの里」と名付けられおり、その名を付けようと社長が従業員に発表したさいに「これでは何をつくっている会社か分からない」「もっとわかりやすい名前にした方が良いのでは」「お客さんが来ないのでは」と反対意見が出たそうですが、社長は「商品を売る売らないで会社をやっている考え方以上に、ありがとうを伝えるために会社をやっているんだ」との思いから、この名前になったそうです。
ありがとうの言葉には良い響き、波動があり、それが力となって人やモノ、この会社の場合は従業員と有期白醤油を中心とした合わせだしの製造に良い影響を与えると考えており、実際に「ありがとう」と書いた瓶にお米を入れ、もう一方には「ばかやろう」を書いて時間をおいて比較すると違いが極端に分かるサンプルを見せて頂きました。
小麦、大豆を醸造する巨大な醸造庫には大きな文字で「ありがとう」が書かれていました。この会社は徹頭徹尾「ありがとう」を大事にしていることが分かります。ここまですれば例えば新入社員が入った時にすぐにこの考え方になじむ事が出来るでしょう。正しいことをしている実感は従業員に元気や喜び、誇りや愛着を生みます。とても良い姿勢だと思います。
工場内では掃除が徹底され、機械を磨くこと自体が従業員教育であり、会社の文化として受け継がれているようで、機械の鉄に刻まれた製造番号が磨き過ぎで消えてしまう事実があるほどの徹底ぶりでした。とてもきれいな工場でした。
「良い材料を加工するのは当たり前」「食品は本物でおいしい事が当たりまえ。」との考えから、業界に先駆けJAS有機白醤油工場の認定を受け、現在でも白醤油の会社としては、全国でただ一社なのだそうです。
試食も頂きました。だし巻き卵がとてもおいしく、ここで作られた商品は本当においしいです。私も「白だし」を購入しました。
見学が終わり車で帰る際には従業員の多くが出入り口でお見送りをしていただき、大きな声で「ありがとうございました!」の掛け声と、さらには道路に出たところの信号を確認して「青です!」と最後まで親切にして頂きました。
バス旅行のお客さんも来場されていましたが、このいい会社には個人でグループを作って訪問すると、会社の工夫や思いやりを感じる事が出来て、もっと良い体験が出来ると思います。ありがとうございました。