日本ウエストン株式会社 様

平成27年8月6日に日本ウエストン株式会社へ訪問しました。
私の車で、まずは日本ウエストン本社への訪問でしたが、到着までの移動中に場所が微妙に分からず、運転しながら心配になってきた頃に、不思議なことに、会社の看板よりも先に「それらしき人」が道に立っているのに気づき、目指す会社に到着したことを知りました。
当日時刻は気温35度を超える真夏日の真昼であり、そんな中、わざわざ道に出て到着を待っていて下さった従業員さんに感謝します。また、外に出ていらっしゃった従業員さんが、それらしい雰囲気を醸し出していた、というのも、その時点で他社と違う様子を感じる出来事でした。

到着後、就業時間中にもかかわらず、従業員の皆さまが出迎えてくださり、記念撮影をしました。そこから社内の紹介が始まりました。トイレは新品のように清潔に維持されており、気持ちの良いものです。トイレの掃除にもマニュアルが用意されており、誰でも綺麗に掃除が出来るように用意されています。トイレにも気を抜かない姿勢と、誰でも同じ仕事が出来るように徹底されている様子が見受けられます。
施設内の説明の中で普通に従業員の健康と疲労回復のために、酸素室、いわゆる酸素カプセルが設置されており、従業員が使用できるようになっていました。驚きました。値段は分かりませんが、かなりの投資でしょうし、従業員の健康を願ってここまで実行される、その一つの象徴であると思います。

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組織化の工夫も素晴らしい取り組みがなされており、その一例として建物の壁に従業員の顔写真と当人の「信条・死ぬまでにやりたいこと・自分が言われてうれしい言葉・言われて悲しい言葉」が張ってありました。
同僚や上司と部下などコミュニケーションを取る上で、相手を理解するきっかけになるようにとの理由で作成されており、従業員同士の人間的な関わり合い多くすることで、働きやすい職場になり、仕事上の意思の疎通も円滑になる等、十分理解された方法であると思います。会社によっては従業員がプライバシーなどの理由から公表を拒否されるケースもあると考えられますが、やはり、このような取り組みは本来必要なのではないでしょうか。

従業員さんの車での誘導の元、社会福祉法人 清穂会ひきえ事業所へ到着、訪問しました。
こちらではウエストンさんで洗ったウエスや、薬品で洗うべき手袋などが運ばれて来て、大きな洗濯機で洗浄、乾燥され、利用者であり従業員である障害者の皆さんが、ウエスや手袋などを畳み、手袋の破れた箇所の確認や、数を合わせてまとめる、などの仕事をされていました。

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施設長の永家さんが、障害者が一生懸命仕事をされる姿を「我々、健常者ではなかなか出来ない仕事です」と、仕事をされている姿を尊敬の意味を込めながら説明されました。大きな洗濯機の数が、これほど多くあるのは、同業でも近隣にはここにしかないことも教えてくださいました。この投資が他社との差別化と、きっと効率化にも寄与しているのでしょう。ここで働く人の人数に合わせて、もしくは機械が多い方が働く人も多く雇用出来るからなのかもしれません。
障害者の方は労働による賃金で約16万円と、国からの補助金で5万円ほど収入の合計約21万円が受け取れるため自立できる金銭的な目途が立つそうです。障がい者の親御さんの心配の一つに「自分の方が先にこの世から去ってしまった後に、自分の子はどうなるのだろう」との心配が有りますが、ここではその心配の一つが解消できるようになっているとも言えます。
更にこの事業所は元々、異なった仕事をしていた場所で、そこに社長が「福祉施設を作ろう!」との発案から始まったそうです。土地建物をどう使うかは、持ち主の自由ですが、そこで福祉に役立てようとする発想が素晴らしいと思います。これも当然と社長は仰るかもしれません。
ここでは、永谷さんが活き活きと会社の素晴らしさを語られた姿が非常に印象に残っています。働く喜び、人の役に立つ喜びを全身で表現されていました。ここでも「いい会社だなぁ」と思いました。

また移動し、社会福祉法人清穂会 石谷事業所へ訪問しました。ここまでの車での誘導してくださった従業員の方に感謝です。
事業所は新しく、建物も広く、中のウエスを扱う機械も新しく、丁寧に使われていることが分かります。この施設では仕事を切り分けることで、利用者である障害者の一人一人の性格と能力に合うように仕事を用意し、一人一人を適材適所で働けるよう工夫されていました。これはどのような仕事でも出来ることであり、非常に参考になります。

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また、木材などをレーザー加工し、商品化する業務も取り組まれており、ウエスにとどまらず、新たな市場の開拓にもチャレンジされていました。小さく生み出した所であり、今後どうなるか分かりませんが、この様な試みも可能性として素晴らしいと思います。

この最後の訪問施設で臼井社長が待っていてくださり、質問などに答えて頂けました。
「いい会社」とは何か?の始めの疑問から、会社の生き方、事業継承、近年の若者の労働観、雇用についてなど、多くを語られました。内容は「いい会社」の法則に非常に近い考え方であり、やはり、思考の出発点である「何を大切にするか」「何を目的とするか」が同じであれば、同じ結論に至るのでしょう。
臼井社長は、とにかく自分で考え、現場を見、社会を見つめ、事実を確認して、自分で判断される方であると思いました。障害者雇用は当然の前提として、それをどうすれば継続でき、もしくは拡大できるかを考えておられました。「愛情・夢・幸せ」などの言葉を多用されませんが、言葉には人に対する優しいまなざしが有りました。

臼井社長の仰った印象的な言葉「正しい考え方で、正しく行動すれば、正しい結果がついてくる。」この言葉に背筋が伸びる思いです。

「いつか訪問したい」と願っていた日本ウエストン様に今回訪問する事が出来、とてもうれしく思います、多くを学び、また肌で感じる事が出来ました。ありがとう御座いました。

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